八千代市の往診専門ルル動物病院では猫の関節炎に対して複数の治療法を提案いたします。

2025/06/06 ブログ

八千代市の往診専門ルル動物病院では猫の関節炎に対して複数の治療法を提案いたします。

 

こんにちは往診専門ルル動物病院獣医師の齋藤です。

 

猫の変形性関節症(以下関節炎)は人でもそうですが年齢とともに罹患率が増加します。

猫は関節炎を発症しやすい動物とされ1歳以上約74%で関節炎にり患しており、10歳以上の猫では80%以上でレントゲン上の関節炎が見つかるとの報告があります。

 

ただ、猫は関節炎の症状をはっきり示してくれることが少ない動物です。

 

関節炎を原因とした変化をご家族でも加齢による行動の変化と受け止めていることが少なくありません。

 

あなたのおうちの猫さんに以下のような行動や見た目の変化が起きていないでしょうか?

 

・昔に比べて寝ている時間が長くなった

・爪とぎをすることが少なくなって爪が分厚くなっている

・毛づくろいをすることが少なくなって毛づやが落ちたり、毛玉ができやすくなっている

・飛び上がる、飛び降りるのを躊躇するようになった

・高いところに上がらなくなった

・階段の上り下りがぎこちなくなった

・遊ばなくなった

・怒りやすくなった、触られるのを嫌がるようになった

 

このような様子が見られる場合には関節炎の可能性が疑われます。

 

このようた場合にはレントゲンにより関節炎の有無を確認することをお勧めいたします。

 

ただしレントゲンでの変化に先行して痛みが見られることがあるため、レントゲンに変化がなくても関節炎を否定することはできません。

では、関節炎の治療としてどのようなことをしてあげられるでしょうか。

当院では以下のような治療を実施しております。

 

①鎮痛剤 内服もしくは注射で痛みを抑えてあげる。毎日もしくは頓服で行う。

メリット:内服を飲ませられるのであれば一番治療費は安く済む。

デメリット:内服が難しい場合は継続が困難。腎臓に負担がかかる可能性があるため高齢の猫や長期使用は難しい可能性がある。

 

②サプリメント 内服により痛みを抑える、もしくは関節の保護をする。

メリット:長期使用が可能、他の内服と併用可能

デメリット:内服が難しい場合は継続が困難。

効果が見られるまで2週間から1か月、できれば3か月は継続が必要。効果が見られるようであればそのまま飲み続ける。

 

③鍼灸治療 鍼灸により痛みを緩和する。

メリット:内服ではなく自己の治癒力を補助することで治療を行う。身体への負担が少ない。

デメリット:治療対象の猫にもよるが性格により鍼での治療が難しい可能性がある。(温灸治療は比較的に受け入れてくれることが多い)

ある程度継続的な治療が必要。状態にもよるが週1回から2週間に1回ほど、安定すれば1月に1回ほどで維持できる子もいる。

実施回数にもよるが①②よりも治療費がかかる。

④ソレンシア 新しい鎮痛剤の注射。1か月に1回皮下注射で投与

メリット:1か月に1回の治療で済むため、オーナー様の手間が少ない。腎臓への負担も低いためステージ1,2の子でも実施可能。

デメリット:①、②よりも治療費がかかる。

 

当院では以上の4つの治療法を単独もしくは組み合わせて実施しております。

関節炎は治る病気ではないため治療を継続していく必要があります。ですので継続的な治療においては②~④の治療を実施していくことが多いです。

 

関節炎の治療によりオーナー様からは

・昔のように階段を駆け上がるようになった

・同居の猫と遊ぶようになった

・撫でても怒られないようになった

 

などといったお喜びの声を頂いております。

 

自分の家の猫さんも関節炎かなと迷ったり、治療をご希望される際にはお問い合わせフォームやお電話にてご連絡を頂ければと思います。

 

往診専門ルル動物病院獣医師の齋藤でした。